いつだってこの木は




 メンバーを見守ってきた。





 共に歩む木
    






 屋敷の前の森の入り口には、一本の大きな木が生えている。

 春には花を咲かせ、夏には気持ちのいい木漏れ日を作り、秋には鮮やかな色のコントラスト、冬を越す小さな命たちに希望の木の実を与える木。

 そんな木だからこそ、いつもメンバーの誰かがそこで一時の幸せな時を過ごしている。



 今日は、マルスにメタナイト、アイクがその木を陣とっていた。




「やっぱり秋といえば、読書の秋だよねぇ」

「いや、やっぱりここは食欲の秋だろう」

「君はそれしか言わないね、アイク。って! 何ここで焚き火してるの!?」

「肉はやらんぞ」

「いらないよ! ていうか、焚き火なら焼き芋でしょ!? なんで肉焼いてるのさ! メタナイトからも何か言って……」

「やっぱり、秋といえば芸術の秋だな」

「そんな所で何やってるのメタナイト!?」

「いや、芸術の秋だからな、絵を描いている」

「いや、だからってそんな所で描かないでよ! 枝の上なんて危ないし……うわっ! 僕のマントに絵の具がこぼれてきてる!!」

「此処が一番景色全体が見渡せて良いのだ。む、背が低いしねとか言うな!」

「誰も言って無いよ! って、アイク!! それ僕の本! 焼かないでよ!!」

「いや、落ちてたから」

「落ちてたんじゃなくて置いてたんだよ! 僕の本ー!!!」








「ねぇ、ポポ」

「なぁに、ナナ?」

「あの三人、楽しそうね」

「そうだね。てか、ボケ二人にツッコミ一人って大変だね」

「そうよね」









 今日もその木は、メンバーを優しく見守っている。





fin.




題名からして、蒼三剣士感出てないよっていう、でっていう。
この三人の日常会話というリクが来た時点で、もうこの三人はギャグしかないだろうと考えていました。
あと、会話のみ、もしくは会話ばっかりの小説って言うのを書いてみたかったんです。
反省点→ギャグなのはいいとして、会話が短すぎるorz もうちょっと長く描きたかったですorz



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