森の人 と 海の方の子





 ありがとうの手紙
               〜たくさんのありがとう〜








ディディーへバナナも渡したことだし、森で昼寝でもしよう。

思うが早いか、その足は屋敷の外の森へと向かっていた。

いつも昼寝に使っている特等席は、よほど居心地がいいのか、いつも誰かしら使っている。

幸いなことに、今日はまだ誰もいなかった。




「あ、ドンキーこんなところにいた!」

「うほっ?」




特等席を陣取って、少しもしないうちに声を掛けられた。

声のした方を見下ろすと、そこではトゥーンリンクが手を振っている。




「リンク?」

「ドンキー! 渡したいものがあるんだけど!」

「分かった」




頷くと同時に、木の枝をくるんと一回転して地上に降り立った。

そんなドンキーを、キラキラした目でトゥーンリンクが見ている。




「すっげー! もう一回見せてよ!!」

「うほ? わかった」




言うが早いか、真上の枝にジャンプ一つでつかまる。

一度だけ勢いをつけて、くるくる回り枝の上に着地した。




「すげー!」

「それより、何か用じゃなかったのか?」




片腕のみで枝にぶら下がるようにして、首を傾げる。

ドンキーのその一言に、リンクは思い出したように一枚の紙を取り出した。




「そうだった。これ、ぼくからの手紙!!」

「てがみ? オレにか?」

「うん! いつも肩車とか、遊んでもらってるからね!」




























ドンキーへ



いつも遊んでくれてありがとう!

ぼく、海育ちだから

ドンキーが森の木の間をけいかいに動き回ってるの、本当にかっこいいよ!

ぼくもいつかは、ドンキーみたいにかっこよく森の中飛び回りたいな!

今度いろいろ教えてね!



リンク











































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