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ノベルゲーム
夏の夜の華







「次は肉だ肉!焼き鳥に行くぞ!!」




人混みの中をアイクがズンズンと進んでいく。

その足取りに迷いは無い。




「アイクー、焼き鳥屋さん何処にあるか分かってるのー?」

「こっちから肉のにおいがする」

「凄まじい嗅覚だなオイ;」




デデデにあわせてのんびりと歩いているヨッシー(と背中のカービィ)が、
感心しながらアイクを目で追っている。




「焼き鳥、各20本ずつくれ」

「はやっ!もう見つけたのアイク!?」




焼き鳥屋の前でアイクが目を輝かせて立っている。

だが、そんなアイクの、至福の一時を邪魔するものが現れた。




「てめぇ、アイク!ふざけんじゃねぇぞ!!」

「!?ファルコ!!」

「お、おい!あれはまずいんじゃないゾイ!?」



現れたのは、たくさんの景品を両手で抱えたファルコとフォックスだった。

仮にも鳥であるファルコの前で、鶏肉を食そうなどとはいろいろと拙いのではないかとデデデは危惧する。

しかし、カービィとヨッシー、ファルコと一緒にいたフォックスは涼しい顔をしている。




「や、大丈夫だよ。問題ない」

「俺の獲物に手を出すな!!」

「「問題ありありだろ!!」」




屋敷に住み始めてまだ日が浅いアイクとデデデが、口をそろえて言った。

だがその間にも、ファルコは焼き鳥を注文している。




「隼は本来肉食だ。うん」

「いや、お前雉だろ」




フォックスのツッコミも綺麗に無視して、焼き鳥にかじりついている。

アイクの分も準備できたのか、焼き鳥がパック詰めになって出来た。




と、タイミングよく間の抜けた音が一つ響いた。

何事かと一同が首をめぐらすと、頭上で大きな音と共に大きな華が咲く。




「……花火か」

「そういえば、お祭りの最後には打ち上げ花火があるって言ってたなぁ」




カービィの言葉が終わる前にもう一度。さらにもう一度と、夜空に花が咲いていく。




「……綺麗ですねぇ」

「今度ポピーにでも作らせて、俺様の国でもやらせるゾイ」

「ふん。地面は味気ねぇと思ってたが、こんな楽しみ方もあるんだな」

「素直に綺麗だっていえよファルコ」




見上げた夜空は、たくさんの花で埋めつくされていった。










エンディング1

地から眺める花畑