どんな逆境にも負けない君は、
今日も無邪気な笑顔で僕の名前を呼ぶ。
君の笑顔にそっくりな
「それでは、ご利用ありがとうございましたー!」
「お疲れ様でしたー」
玄関で配達人を見送ったルイージ。その手には、小さな袋を大事そうに抱ええている。
と、たまたま通りかかったカービィが、何を思ったのか目を輝かせてやってきた。
「何それ、ルイージ? 食べ物っ!?」
「へ? ちがうよ、って! ちょ、吸い込まないでよ!」
「え? 何だ、違うの。わっ!」
いきなり吸い込みを開始したカービィから、小袋を守るように抱きかかえるルイージ。
帽子が飛んでいったが、カービィが途中で吸い込みを止めたため、カービィの顔面にぽすりとかぶさった。
バランスを崩して倒れてしまったカービィを、ルイージが抱き起こす。
「大丈夫かい、カービィ。いきなり吸い込むからだよ」
「見て見て、コピーしても無いのにルイージカービィw」
そのままルイージの帽子を被って、にっこり笑うカービィ。
とりあえずは、なんとも無さそうだ。
立ち上がったカービィは、ふわふわと飛び上がってルイージの手元を覗き込む。
「ねぇ、これなーに?」
「これはね、花の種だよ。さっき届いたんだ」
手の中の種を眺めながら、とてもうれしそうに話すルイージ。
だが、対してカービィは少し残念そうだ。
「なーんだ。何かのお野菜の種かと思ったのに」
「残念でした。前の時にも咲いてたでしょ? 白いぽわぽわした花。その種だよ」
「あぁ、そういえば咲いてたねー。この時期からうえるの?」
「そうだよ。この花は、とても強い花でね。冬に咲くんだ。とっても綺麗にね」
「ふーん、すごいんだね」
カービィが感心したように種の入った袋を見る。
「うん。冬の寒さになんか負けないくらい、とっても強いんだ。僕なんかが守ってあげなくてもね」
言葉の意味がよく分からなかったカービィは、ルイージの方を見上げる。
ルイージが種を見るその目は、とても優しそうだった。
その脳裏には、しばらく逢っていない大事な人がとびきりの笑顔で笑いかけている。
「……とても綺麗に笑うんだ。だから僕は、たとえ力不足でも、守ってあげたい」
「守るって、虫から?」
その言葉に、ふと我に帰るルイージ。
首を傾げているカービィの方を見ながら、苦笑気味に言う。
「……そうだね、悪い虫が付かないようにしないとなぁ」
帽子が落ちそうになっているカービィから目を離し、手の中の花の種の袋を見た。
そうしていると、再び大切な人が無邪気でとびきりの笑顔を向けてくれた。
花の名前は『デイジー』。その花言葉は、”無邪気”。
fin.
これを7000hit御礼としたいと思います〜。7000hitありがとうございました!!
もしよろしければ、もらってやってくださいませ。
内容に移りますと、完っ璧ルイデジですね。はい、ごちそうさまっ!
スマブラにいる時は、手紙とかは届いても全然会えない状態が続いてるので、きっと毎年『デイジー』を植えてると思います。
カービィは、デイジーのこと知らないと思う。本当に花に虫が付いちゃうから、そのお手入れの話しだとおもってるといいよ!
ちなみに悪い虫が付きがちなのは、ルイージの方です(笑
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