その昔





決して届かない空に





憧れていた






 鳥のように自由に





「このっ、くらえっ!!」




 ファルコが、カービィに向かって上蹴りを放つ。

 だが、それはふわふわと上に跳ぶようにして避けられた。




「とっどかないよ〜♪ここまでおいで!」

「こんのやっろ……!」




 ブラスターで乱れ打つが、器用にひらりひらりとかわされてしまう。




「ファルコしゃん、駄目でしゅねー」

「そうだぞー? しっかりやれよー」

「てめぇもやれよ!!」




 振り返ってフォックスと、その横にいるプリンめがけて数発打ち込む。

 しかし、フォックスにはまるで当たらず、プリンにはカービィ同様に上に逃げられた。

 場所はオネット。カービィ・プリンvsフォックス・ファルコでチーム乱闘をしている最中である。

 頭上のカービィとプリンを狙っていると、青い空が目に入った。

 すぐ横に建物があるせいか、随分と高く感じてしまう。




たまに思う。空を飛べたらと。

鳥に生まれていながら、自力で飛べない。

飛べない鳥に、この空は高く 広すぎる。




「ファルコ!」

「あんだよ、フォックス?」




 不覚。戦闘中にボケッとしてしまった。

 幸いなことに、対戦相手の二人はそんな俺に気付いていなかったようだが。

 フォックスが俺に向かって何か投げてきた。

 片手で受け止めたそれを見つめる。




「スマッシュボール……」




 自分で使わないのかと振り返ると、フォックスは不敵に笑っていた。




「行こうぜ、上」




 俺の考えを知って知らずか、その指で空を指す。

 カービィ達はそろそろ限界なのか、ふよふよと降りてきている最中だ。




「……そうだな」




 スマッシュボールをその手で砕く。

 体中に不思議な力が湧き上がってくるのが分かった。




 今の俺なら、自力で飛べる


 あいつのおかげでな




fin.




うん。短いね。まぁいいや。(オイコラ
相棒感が、出てる、かなぁ?(滝汗
書きたかったのは、飛べないファルコをフォックスが飛ばしてくれた的な。
最後のあいつのおかげでって言うのは、スマボールのことじゃなくてスターフォックス入隊的な話のつもり。
ファルコは短気だけどツッコミだよ!!フォックスは意図的にボケるよ!!




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