狐のリーダー と 鳥のエース
ありがとうの手紙
〜たくさんのありがとう〜
「ファルコー、いるかー? いないよなー? 入るぞー」
隣のファルコの部屋を、恐る恐る覗き込みながら、フォックスが足を踏み入れる。
フォックスの散らかった部屋とは違って、意外と整理整頓された部屋だ。
「人の部屋で何やってんだてめぇ」
「ちっ、いやがったか」
「お前の後ろにな」
振り返ったフォックスは、呆れた表情で壁に寄りかかっているファルコを見つけた。
口の悪い言葉とは裏腹に、いつもの表情でファルコに何かを差し出す。
「あ?」
「手紙だよ。お前に」
「……ありがとよ」
少し無愛想気味にその手紙を受け取り、礼を言ったファルコ。
フォックスには、それがファルコなりの照れ隠しだとわかっているので、少し笑ってしまう。
「お、俺は絶対渡さねぇからな!」
「はいはい」
ファルコへ
この間の事件では、世話になったな。
あの時、お前が来てくれなかったら、正直危なかった。
本当に助かった。ありがとな。
あの時のお前、かっこよかったぜ☆(笑
まぁ冗談はここまでにして、本当にありがとう。
これからも期待してるぜ、エース様!
フォックス
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