二周年記念
胡蝶の夢
再び人目につかないように少しずつ屋敷内を探索していると、ふわりと甘いにおいがした。
同時に小さくおなかがぐぅと響き、あっさりと食欲に負けてしまった自分はキッチンを目指すことに。
だがその前の食堂がなにやら騒がしい。マリオ、スネーク、ソニックだ。
「おいおいスネーク、そんなところに飾っても地味だろ。それこっち持って来いよ」
「何だとっ!? マリオこそ、そんな低い位置に飾り物ばっかりしても目立たんだろう!」
「Hey二人とも! こんな時に喧嘩してたら準備が終わらねぇぜ! マリオ脚立邪魔だ」
「だぁああぁ、どっちもうるせぇ!!」
「煩いのはお前だろう。叫んでる暇あったら早く準備したらどうだ。ただでさえ移動に時間かかってるんだからな」
「むしろお二人さん休んでたらどうだい? オレっちの美的センスに口出しするくらいならな!」
「「お前は何でもかんでも適当に置きすぎなんだよッ!」」
「Hey! 二人して文句言うってのかい!?」
わぁわぁ口げんかをしながらも、部屋はどんどん飾り付けされていく。それはもう無秩序に。
飾り付けに夢中になっている三人は、自分には気づかない。
三人を横目に、いそいそとキッチンへ向かった。
Top